今週のコラム
「スポーツを通じて考えること」 若松 竜二
今回の北京冬季パラリンピック開催時、ロシアによるウクライナ侵攻が開始されました。 このことは、オリンピック開催理念とは全く相いれない暴挙であり断じて許しがたい行為であることは、誰の目にも明らかです。そして、大会開催直前になって、国際パラリンピック委員会はロシア選手団、ベラルーシ選手団の大会参加を拒否しました。オリンピック出場に向けて、トレーニングに励み努力した選手の悔しさは、いかばかりであったろうと推察します。そもそも、オリンピック憲章では「個人、団体競技の選手間の競技会であり、国家間の競争ではない」と掲げられています。そのことを考えると、大会参加が認められなかったことは不自然に感じます。もちろん各国競技団体の所属、国籍の規約があることも理解はしてはいますが・・・・。
その他にも、外交ボイコット、オリパラ開催中の休戦決議への抵触、国際パラリンピック会長のパーソンズ氏の開会式、閉会式でのスピーチ内容「平和への推進というオリンピズムの根本原則」がきちんと翻訳されていなかったという報道もあります。この先どこへ向かおうとしているのか心配です。ただ言えることは、選手自身がきちんと自分たちの意思を表現できることが重要だと思います。