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 今週のコラム  

「コロナ禍から学んだもの『米百俵』 渡邉 敏雄

  今まで経験のない、新型コロナウイルス感染症が社会に与える影響は大きく、貧困に悩む人や職を失う人などが現われ、いろいろな対策がとられていますが、私は、小林虎次郎氏の「米百俵」の精神を思い浮かべてほしいと思います。
  『北越戊辰戦争に敗れ、焦土と化した長岡のまちに支藩の三根山藩から見舞いとして、米百俵が送られてきた。藩士らは、当然分配されるものと待った。しかし、小林虎三郎は、分配しても一人当たりいくらにもならないこの百俵を元にして学校を建てることが、戦後の長岡を立て直す一番確かな道だと説いた。そして、反対する藩士らを説得し、米を売り、その代金を国漢学校の書籍や用具の購入に充てたのである。』
            
 我が国のコロナ施策の1つとして、18歳以下の子どもに10万円の給付金を支給するという政策(5万現金、5万チケット)がありますが、本当に多くの国民が本当に望んでいることなのでしょうか。今、実際に生活に苦しい人が多くいることはわかっていますが、何となく、政党の人気とりで、お金(税金)を国民にばらまいているとしか思えません。将来を見据えた対策のために使うべきではないでしょうか。この件には他にも問題があり、配布のための費用(967億円)がかかるそうです。政治家は「仕方がない」と言っていますが、本当にそうなのでしょうか。目的に沿っているのか、目先にとらわれず、これからの世を作り上げるための「米百俵」の精神を思い起こしてほしいものです。

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