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 今週のコラム  

 

第25回 働き方改革に考える」 中間貴之

 教員の労働環境の抜本的な改革。これは私自身も大いに賛成です。しかし、闇雲に仕事や行事を削減し、業務の軽減が図れた。それを手放しで喜んでいいのでしょうか。どこか教育の本質まで見失っていないか。疑問に思うこともまた事実です。
 例えば、余暇活動。私は子どもと教師の人間関係の構築の場として非常に価値のある時間として捉えています。しかし、中には子どもとの交流を遮断し、パソコンに向かう教員も散見されます。教員の勤務時間には、休憩の時間も含まれており、その時間で事務仕事をすることはもちろん規則に違反しているわけではありません。しかし、働き方改革を後ろ盾に、子どもとの関わりを断ち、仕事に向かう姿はいかがなものでしょうか。子どもを育てるという教育の本質が疎かになっているように思うのです。行事についても同様です。教師の手間を省くことを主たる理由として行事の見直しがなされていないでしょうか。行事が子どもたちの成長にどのように影響をもたらすのか、行事の存在価値をよく熟慮した上での見直しが必要であると強く考えるのです。
   
  教師の本分は児童生徒の健やかな成長を促すことにあると私は考えます。そこに教師としての魅力があり、やりがいがあると思います。働き方を見直す際は、教育的価値が失われることはないか、吟味していく必要性があると意えます。
   
 

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