今週のコラム
第31回 「SNS使えない老人が近頃思うこと~読み書きソロバン」 石井成二
小林一茶の句に、雪国の子供の教育に触れたものがあります。
「怠けるな いろはにほへと 散る桜」というものです。
解説では郷里から江戸の町に奉公に出される子供に、せめて「いろは」の知識を身につけさせたいとする親心とされています。雪国では雪に埋もれ、外仕事の出来ない時期だけに寺子屋が開かれ、かな文字だけでも覚える機会とされました。
江戸時代の一般向けの出版物にはルビがふられていましたので、いろはを覚えていれば何とか本を読む事が出来、奉公先で馬鹿にされることも無いであろうという親心です。小林一茶自身江戸に奉公に出されていますので、身に沁みる句であったろうと思います。
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