コラム掲載について (巻頭言)
教育スポーツアカデミー 代表 加賀谷 孝テレビの報道では、連日ウクライナとロシアの戦争が報じられ、戦争の悲惨さを改めて感じさせられている昨今です。新型コロナウイルスも世界各地で収束する気配がありません。そのような状況の中で、わが国の教員環境も大きな課題を抱えております。教員希望者の激減、学校現場での教員不足、不登校児童生徒の増加等教育現場に影を落としております。このことは教育界の危機と言っても過言ではないでしょう。
「働き方改革」や「部活動の在り方」についての提言が国から出ておりますが、それぞれに課題があり、クリアーしなければならない課題が山積しております。スポーツ庁は4月26日、文部科学省で有識者による「運動部活動の地域移行に関する検討会議」を開き、改革の提言を示しました。公立中学校の休日の部活動を民間スポーツ団体などの地域に委ねる「地域移行」を、2023年~2025年度の「改革集中期間」で進めることを掲げました。このことは、教職員の働き方改革にもつながる小さな一歩であるとともに、課題の多い教育現場の中で、国民的な議論も必要です。多くの保護者は、部活動経験者であり、自分自身の体験から部活動の楽しさや意義を見出している方が多いように思います。我が国では、体育・スポーツは学校で学ぶものという認識が強く、学校完結型というスポーツ環境が長く定着してきましたが、これからのポーツは、スポーツを文化としていかに定着させるかが求められているように思います。単に部活動という狭い価値観のもとで検討するのではなく、それぞれの課題の関連性を広い視野で捉え、10年後・20年後・30年後の未来をどのように描くかが問われています。教育の果たす役割は大きく、未来に生きる人類のための教育改革が必要ではないでしょうか。もちろん世界で進む教育改革や、教育理念についても研究する必要があります。
また、わが国の課題としては、新型コロナウイルスのワクチン開発の遅れや国産初のジェット旅客機の開発の中止等にみられるように、産業の在り方も問われているように思います。教育と産業は密接な関係があると思います。子どもたちの指導で最も大事なことは、指導者の探求心、向上心そして「子どもたち(人間)を信じる力」です。子どもたちの成長に喜びを感じる指導者でありたいと考えます。
『教育スポーツアカデミー』は、教育とスポーツを中核としながら、国内はもちろんのこと、世界各地の関係者と連携し、活動を推進していきます。
地域社会との連携においては、地域のスポーツクラブとの交流を促進し、融合を図っていきます。行政とも密接な連携を図り、あらゆる教育関係者スポーツ関係者と融合し、子どもたちの可能性を引き出し、そのことに喜びを感じられる人々の集まりにしていきたいと考えております。
関係者の皆様と知恵を出し合い、地域貢献を積極的に行い、地域の皆様にご支援いただけるよう活動を推進していきます。
2022.6.1