今週のコラム 6月22日
社会に開かれた教育課程 兒玉 健司
「人生100年」という。「一生涯学び続ける,多様な人々と協働する,持続可能な社会の創り手となる」等の語からなる教育を実現するには,わずか3年間の中学校の教職員による実践だけでは限界だ。「他校種(縦)」とのつながりはもちろん,「家庭や地域(横)」との連携・協働が必須となることから,「社会に開かれた教育課程」が必要という結論に至るのであろう。
① 学校は「関わる全ての者たちが成長できる場所」と規定する 人が一生で出会える人の数は決まっているという。生徒,保護者,職員はもちろん,関わる地域の方々までもが学び合う,ラーニングコミュニュティの発想で学校を再定義したい。
② 人が生きる際の根源的な命題を視点とした「学校教育テーマ」を設定する 教育を語る上で,「生きる」や「幸せ」を否定する者はいない。多くのひと,もの,ことに「出あい」,自ら「ふれあい」,心が通う「響きあい」を起こすことで,誰もが互いに学び合い高め合える学校をイメージした。
③ 「学校教育テーマ」を実現するための「指導の重点」を設定する 学校の主役は「生徒一人一人」だが,実際はそうでない場合も少なくない。教師の役割は「生徒の伴走者」であり,学びを整える「コーディネーター」であることが望まれている。
④ 「学校教育テーマ」で括られた連続性のある教育課程を編成する 意味が連なる教育活動の連続で螺旋的に成長させたい。現況を好機と捉え,これまで実施してきた行事の目的や目標を見直しつつ,ESD及びキャリア教育の視点で試みた取組である。
⑤ 部活動も「学校教育テーマ」の下で実施する 運動部に多い勝つための技能向上に偏り過ぎた指導から脱却することを求めた。スポーツや芸術文化等の活動に親しんだり,利他の心をもち社会へ貢献したりする等,幸せな生き方を学ぶ場と強調したい。
⑥ 働き方改革を進める中で「質の高い教育活動」の時間を確保する 学校における一日の流れを見直し,選択と集中の視点で時程の改善を試行してみた。具体的には「ア部活動の朝練」,「イ朝の読書」,「ウ昼休みの時間」,「エ毎日の清掃」の4点の見直しである。
(2021.7.1) 全文はこちらをご覧ください
兒玉先生のコラム 加賀谷 孝
今週は、兒玉健司先生(中学校校長)が『教育課程改善~「社会に開かれた教育課程」の教育活動~』をテーマに掲載しました。 人生100年と言われて久しい。「一生涯学び続け、多様な人々と協働できる持続可能な社会の創り手を育てる」。このねらいに対応する教育は、小・中学校の教職員だけで達成しようと考えないことです。達成しようとすると、教師も子どもも知識量だけを競い合う学習に、終始してしまう可能性があります。
視点を変えた味方や、多様な人々との触れ合いを通した学びが成立しなくなる可能性も指摘されます。 兒玉先生は、これからの教育は『「家庭や地域(横)」との連携や協働は必須となり社会に開かれた教育課程』が求められていると述べています。
生徒主体の学習活動を導く教師の役割は「生徒の伴走者」、学びを整える「コーディネータ」であると強調しています。そのために、同僚性を発揮し、多様性を求めて、社会に開かれた教育課程を創造しようとしているように思います。
このような願いを教師・子どもたち・保護者・地域社会が共有することで社会全体が心豊かになり、互いを認め合う素晴らしさを体感することができるのではないでしょうか。
一歩でも半歩でも前進することで、教育は、地道な創作活動であることを兒玉先生のレポートから感じます。ホームページをご覧の皆様はどのように考えますか。
(2021.7.1)